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釧路の夕日は、秋から冬がよく見える。

日は、いつ、どの方角に沈むのか。沈むところが見える日は、どの季節に多いのか。太陽の動きの計算と、気象庁の数字で確かめます。

01時刻と方角

夏は 7 時すぎに北西へ、冬は 4 時前に南西へ。

釧路の夕日は美しい、とよく言われます。北海道開発局のページも、幣舞橋について、夕日の美しさは格別で、写真を撮る人が大勢訪れる、と書いています。

ここでは、言い伝えではなく、数字で見てみます。日が、いつ、どの方角に沈むのか。そして、沈むところが見える天気の日は、どの季節に多いのか。

月(21 日)日の入り沈む方角雲の量(0〜10)霧の日日の照る時間
1 月16 時 19 分南西(242 度)4.61.3 日187 時間
2 月17 時 01 分西南西(255 度)5.12.1 日183 時間
3 月17 時 35 分西(270 度)5.94.0 日201 時間
4 月18 時 11 分西北西(286 度)6.88.7 日182 時間
5 月18 時 44 分北西(298 度)7.512.3 日178 時間
6 月19 時 05 分北西(303 度)8.515.9 日127 時間
7 月18 時 56 分北西(299 度)8.816.2 日119 時間
8 月18 時 17 分西北西(287 度)8.615.2 日118 時間
9 月17 時 23 分西(271 度)7.510.1 日144 時間
10 月16 時 31 分西南西(255 度)5.86.8 日177 時間
11 月15 時 55 分南西(242 度)4.92.6 日168 時間
12 月15 時 51 分南西(237 度)4.41.7 日176 時間

日の入りの時刻と方角は、釧路市の位置(北緯 42.98 度、東経 144.38 度)から、太陽の動きの式で計算した目安です。数分のずれがあります。方角は、北を 0 度、東を 90 度、南を 180 度、西を 270 度として数えたもの。雲の量、霧の日、日の照る時間は、気象庁の平年値(1991〜2020 年の平均。釧路)。

日の入りがいちばん遅いのは 6 月で、19 時 05 分ごろ。いちばん早いのは 12 月で、15 時 51 分ごろです。差は 3 時間あまり。冬の釧路では、午後 4 時前に日が沈みます。

沈む方角も、大きく動きます。6 月は北西(303 度)、12 月は南西(237 度)。そのあいだに、66 度も動きます。真西に沈むのは、3 月と 9 月の、昼と夜の長さが同じになるころです。

02見える季節

夕日が見えるのは、秋から冬。

日は毎日沈みます。けれども、沈むところが見えるかどうかは、雲と霧で決まります。

雲の量は、空ぜんたいを 10 としたとき、雲がどのくらいを覆っているかを表す数です。釧路で雲がいちばん少ないのは 12 月の 4.4、いちばん多いのは 7 月の 8.8 です。雲が少ない月を四つ並べると、11 月、12 月、1 月、2 月。秋の終わりから冬です。

霧は、もっとはっきりしています。霧の出る日は、6 月から 8 月は、ひと月に 15 日を超えます。11 月から 2 月は、ひと月に 3 日もありません。

つまり、こうなります。夏は日が長く、沈むのも遅いのですが、雲と霧が多くて、夕日は見えにくい。秋から冬は、日は短いけれど、空が晴れて、夕日がよく見える。釧路の夕日がきれいだと言われるのは、この、秋から冬の夕日のことだと考えられます。

霧と晴れの季節のことは、気象の数字の読みものに、くわしく書きました。

03橋と列車

幣舞橋と、夕日の列車。

夕日を見る場所として名前が挙がるのは、幣舞橋です。橋の上には、四つの像が立っています。日が傾くと、その像が影になって浮かびます。橋のことは、「幣舞橋は、五代目」に書きました。

釧路の海岸は、街から西へ、白糠、音別のほうへのびています。釧路の街から見ると、音別は 255 度、白糠は 263 度の方角です。11 月から 1 月の日の入りの方角は 237 度から 242 度で、この海岸の線より南に来ます。つまり、この時期の夕日は、海のほうへ落ちていきます。夏の夕日は北西、陸のほうへ沈みます。夕日が海に落ちるのが見られるのは、秋の終わりから冬です。

釧路湿原を走る観光列車にも、夕日に合わせて走る便がありました。JR 北海道の発表によると、「夕陽ノロッコ号」が走ったのは、2024 年が 9 月 21 日から 30 日、2025 年が 9 月 20 日から 26 日のうちの 6 日間です。どちらも、日が真西に沈む、9 月の後半でした。列車のことは、「くしろ湿原ノロッコ号の、37 年」に書きました。

釧路の夕日は、「世界三大夕日」の一つと呼ばれることがあります。この呼び名を、いつ、誰が言い出したのかは、確かめられる資料が手元にありません。ここでは、数字で言えることだけを書きました。

ここまでで言えること
  • 釧路の日の入りは、6 月が 19 時 05 分ごろ、12 月が 15 時 51 分ごろ。
  • 沈む方角は、6 月が北西、12 月が南西。66 度動く。
  • 雲がいちばん少ないのは 12 月、霧がほとんど出ないのは 11 月から 2 月。
  • 夕日がよく見えるのは、秋から冬。11 月から 1 月は、日が海のほうへ沈む。

出どころ:日の入りの時刻と方角は、太陽の動きの簡易な式(アメリカ海洋大気庁が公開しているもの)で、釧路市の位置から計算しました。目安の数字で、数分のずれがあります。雲の量、霧の日、日の照る時間は、気象庁「過去の気象データ」の平年値(1991〜2020 年、釧路)。幣舞橋については、国土交通省 北海道開発局「北海道三大名橋」。列車については、JR 北海道 釧路支社の発表。釧路から見た白糠と音別の方角は、国土地理院の住所の検索で取った位置から計算しました。このページの最終更新:2026 年 10 月 14 日。